「構想」
「お餅つき」の土曜日。
あらためて「お餅つき」って、「協働作業」だなっとおもう。餅をつくひと、餅を返すひと、っていうのは、わかりやすい花形の二人だが、お米を蒸す担当者がいるし、熱湯を常に沸かして、臼を綺麗にし臼の温度を下げないように保つ担当者もいる、うちには、廃材の薪があるので、蒸す用とお湯用の竈を二つ用意して火をくべる。案外タイヘンなのが、餅を丸める作業。つきたての餅を切り分ける担当者がいるし、その餅を丸める作業も忍耐力を伴う作業で数人でないとタイヘンだな。餅米の段取りとか前日のお米とぎとか、なによりも会場での人員配置や道具の設置や片付け保管も含めて、その全体を構想し、サポートするスタッフがあってようやく成立する。
そういうのがとっても面倒くさいが、やってみると面白いし、終わったあとは疲れた感がただようものの、その翌日に、つきたてのお餅を食べて、じわっと美味いなぁ感が溢れてきて、また来年もやろかうかな…っていう気分になる。「工務店」というのは、「ものづくりのチーム」のようなもので、お餅をつくるという協働作業を通じて「ものづくり」の「チーム感覚」を「共有体験」できるところに、社員研修的な要素も宿っているようにおもう。
関西大学の建築学科での講評会に参加した火曜日。3、4人のチームで集合住宅の設計をする課題で、私の立ち位置は、ものづくりとしての建築をサポートする立ち位置なので、プランに言及することはないが、具体的な敷地での集合住宅の課題になってくると、建築を学ぶ学生でも、その敷地での「マーケティング」と「イノベーション」という、そんなコトバを使って、住まい手や建築を構想し、プランニングしても良さそうな時代になってきたようにおもう。それはそれとして、終了後は、講師の矢田さん米谷さん下山さんと共に、それなりの数の学生たちと一緒に居酒屋で飲んで、楽しい時間を過ごした。次の日、エラそうなコトバ使ってヘンなコト言わんかったやろか…..なんて、ふとよぎった朝のワタシ。
クッチーナというキッチンを製造販売するモーリーショップの社長さんとそのスタッフ4名の方々と一緒に、うちの家で食事会をした木曜日。ひょんなことから、20年近くモーリーさんとの縁が続いて、それなりの数のクッチーナのキッチンを使っている。現社長さんとは住吉高校出身の先輩後輩の関係性であることが判明し、縁が深まって、スタッフの方々がこの日を段取りしてくれた。食べて飲んでいると、一緒に出来るコトを構想してみたりもするが、東京では、へぇー、あの芸能人の家もクッチーナ、えっ、あの人もっ、この人もっ。なんて芸能ネタで盛りあがるのが、やっぱり楽しい。それより、そのひょんな縁というのは、2002年にビフォーアフターに出演した時に、テレビを視聴していたモーリーショップの役員のお母さんが、あそこの工務店に営業に行ったらどぉ….っていうのがきっかけだったそうだ。今もこんな感じで縁が続いているのは有り難いコトだとおもう。
ま、多種多様な能力と個性をもったひと達と一緒に「チーム」になって「ものづくり」を「構想」していく。なんていうのをあらためて考えてみた今週だった。