GWの旅

ゴールデンウィーク最終日。旅から家に帰り着くと、激しく雨が降り続く大阪。
そうそう「GWの旅」で、こんな景色を見た…..。

↑ 南港からフェリーに乗船し、志布志に向けて出航。振り返ると大阪はこんな景色だった。

↑ フェリーから進行方向の西の空を眺めると、夕焼けのなかに本州と淡路島を繋ぐ明石海峡大橋が見えた。建築出身のワタシだが、土木工事って凄いなぁとおもう。この海峡の間を橋でつなごうと、考え、努力した、設計と施工に関わった人達のことが、ふと過った。

↑ 鹿児島県の知覧特攻平和会館に行くと、予想以上に沢山の人に驚いた。若い人達も多く、皆が神妙な眼差しだった。黒い服を着た年配の方々の姿に目をやると、追悼式典が催されていた。若くして特攻で亡くした、その家族親戚友人の方々は、今もなお現在進行形であることに、あらためて気付かされ、より厳粛な気分になった。イヤホン案内を借りる。この頃、アマゾンのオーディブック、オーディブルが流行っているらしいが、美術館などに行くと必ず借りることにしている。目の情報とともに耳からの情報が合わされると、若い特攻隊員とその兄弟家族友人恋人の物語に、より胸につまらされるものがあった。

↑ ついでに知覧伝統的建造物群保存地区の知覧武家屋敷通りを歩く。あれほど多くの人がいた知覧特攻平和会館すぐ近くなのに、閑散としている。若い人には興味が湧かない場所なんだろう。商人の町に慣れ親しんでいる大阪人のワタシからすると、御堂筋を歩くのも好きだが、こういう武家屋敷通りも、だた歩くだけで、楽しい。

↑ 槇文彦さん設計の岩崎美術館と工芸館を見学する。お客さんは誰もいなかった。建築を見るのと美術を見るのが3対1ぐらいの割合になりがちなのが、建築関係あるあるなんだろう。美術館としてはこぢんまりしていて、豪邸のようなスケール感で、慎ましく自然光が入る美術館ってエエなぁ…..と眺めた。

↑ 指宿の「村之湯」へ。友人の温泉ソムリエグッチのホームページに「こりゃ国宝級だ」と書いてあって、以前から機会があれば是非訪問したいと思っていた。朝風呂に入る。湯に浸かった瞬間に体に効くぅっっていうタイプではなく、柔らかくて優しい湯なのだ。なんてことない湯で、エエ建築のように、すぅーとしていた。写真奥の浴槽のぬるめの湯は何時間でも入れそうだ。お風呂上がり、移動のために車を3時間半ほど運転したが、その間、体がぽかぽかと優しく包まれた状態が続いた。料理でもそうだが後味が大事なのだな。とおもう。

そうそう、温泉マニアのような青年がひとり、地元のオジサンがひとり入浴していた。そのオジサンが話しかけてきた。大阪からフェリーでの旅の途中で、温泉ソムリエグッチのホームページで知って、入浴にきた話をする。源泉掛け流しの熱い湯を加水せずに冷ます工夫とその仕組みや、ヨードが含まれていて少し黄色くなって傷などにも効くことを説明してくれる。指宿は大阪に就職する人が多いし、定年し地元に帰ってきて大阪弁が残ったひともいて….などなどあれやこれや。帰りがけには車に乗る私達に、「気を付けて良い旅を!」と手を振ってくれた。

そんなこんなのゴールデンウィーク九州への旅だった。木村工務店では、5月8日より通常営業です。