春の陽気。

5月前の穏やかな気候。青空。こんな日に家に居て、アウトドアーに行かなくて、後悔したことが何度もあって、朝から自転車に乗って葡萄坂を登り、石川沿いを走って、富田林の米夢という米粉のパン屋さんで、ひとりモーニング。奥方はスーパー銭湯らしい。葛城山と金剛山の間の水越峠を眺める。青空のなか太陽が優しく輝き。飛行機雲が青空に白い一直線を引いた。年に数度の気持ち良い日和。別の場所から同じ山並みと峠を眺める。田植え前の里山の景観。もうすぐ水田の季節だな。

65Km走って午前中に帰宅すると、行政のタケダさんから「まちのえんがわ」で小路在住のMさんと打ち合わせしたいので使ってもエエですか。というメッセージがあって、もちろんOKと答える。そのミーティングに少し参加する。そのMさんという女性が、小路駅の裏にある一角に、学生や一度就職して辞めた人達のなかで、ものづくりが好きで、そういうプロフェッショナルになりたいという方々が集まる場所をつくりたいという。もはやワタシも含めた建築系とか都市計画系の方々より主婦の方々が行動的だなぁ。と関心し、三人でその小路の場所に行ってみた。

今週、四つ橋筋と堀江商店街が交わる角にある、キッチンメーカーのモーリーショップ。そのリニューアルオープン前の内覧会のお誘いを受けて、木村工務店設計部の社員数名と参加する。木村工務店のリフォーム時には、モーリーショップのキッチンを採用することが、そこそこ多い。20年ぐらいたっても満足しているお客さんが多く、かつてはミーレの食洗機を入れたいがためにモーリーショップをチョイスしたお客さんも多かった。モノとしての憧れのキッチンは、ヴィトンやエルメスの鞄を欲しいとおもうのと同じ感覚のような気がするし、愛着の持てるキッチンで料理を作る喜びを持ち続けたい。という気持ちは、それなりに共感できるし、もちろん、そんなちょっと高価なキッチンより、素朴なキッチンで素朴でオーガニックで美味しい料理を作りたい心情もエエなぁとおもう。

ネット上で、あのオオタニ選手の両親の記事があって、どうやって子育てしたのですか。っていう質問に、特別なことは何もしていないけど、兄弟一緒に食事を共にするようなことは大切にしていました。みたいなニュアンスのインタビュー記事があった。モーリーショップのキッチンを見学したあと、馴染みのモーリーショップの社員の方々と、道頓堀川沿いのテラスで食事を共にしながら、この話がふと浮かんだ。家族一緒に楽しく食事を共にするライフスタイルが、特別なことでなく、フツウのコトとして、モノとして愛着をもてるキッチンを使って、そんな食事を支援する、そんなキッチンであって欲しいような気がした。