「ダンス」

朝の天気予報は降水確率0%とアナウンスしていた雲ひとつ無い秋晴れの日曜日。長男の小学生になる子供の運動会があって、端的にいえば孫なんだけど、私も長男も孫も同じ公立小学校に通う。運動場に立つと自分自身の運動会で走った時のあの大きな歓声と長男が小学生の時に親として聞いたあの歓声とが聞こえてきた気がした。

コロナ禍の影響で、全学年の父兄が運動場に集い、トラックの周りにシートを引いて座ってお昼ご飯を一緒に食べるあの光景がない。1、2年生と3、4年生と5、6年生のそれぞれ3組みに分かれた父兄が時間帯を分けて入場する。父兄は歓声を発することもダメだそうだ。ガンバレー!なんてコトバを発せられないのはちょっと寂しい。生徒達は全学年揃って一緒にそれぞれの競技を応援していたが、父兄は入れ替え制なので、他の2組みの競技は見ることができない。

早朝からの席取り合戦がないので、席の後の方から観客の頭越しに我が子の姿を追いかけるイライラ感がない。1年生の競技の時は2年生の父兄が後に下がって1年生の父兄が最前列に出て我が子を応援する。1、2年生の競技が終了すると父兄は退出し、3、4年生の父兄が入場する。極めて合理的で父兄の鑑賞する時間のムダもないので、これはこれで良いような気もするが、運動会というフェス感は皆無なのだ。そういえばオリンピックもフェス感がなかったしね。それよりコロナ後の来年はどんなスタイルの運動会になるのだろうか。興味あるなぁ…..。

玉入れがあって、それは未だに紅白に分かれ赤と白の帽子を被って赤の玉と白の玉を投げて最後にひとーつふたーつと一緒に玉を勘定し数の多い方が優勝になって勝った方が万歳をするっていうスタイルが、いまだに守り継がれていて、今回は同じ数の玉だったので一緒に万歳をしていた。木村工務店の宴会でも万歳三唱は最後の締めとしてちょっとした気恥ずかしさも感じながら守り継いでいるが、生まれて初めて大人数で万歳を体験するのが紅白玉入れなんじゃない…..とおもった。

そうそう紅白玉入れにもスタイルの変化があって、玉入れの前にダンスをするのだ。それがカワイイ。音楽に合わせてまずダンスをし、曲の変わり目で円陣が崩れて玉入れをする。円陣に戻ってダンスして玉入れしてまた戻る。ダンスはいいなぁとおもう。全学年の生徒入場では皆でダンスをしていたしマツケンサンバがかかるとみんなノリノリだった。パリオリンピックでは、野球や空手はないが、ブレイクダンスが競技種目に入るらしい。ダンスって人間の生命に内在しているような気がするし、鳥だってダンスするしね、生命活動の根源的なところにあって人間のエネルギーを解放し生きるエネルギーを活性化するような気がする。そういえば子供たちのダンスにフェス感があって、そのうち運動会フェスとして観客も一緒にダンスする時代になるのかもね。

秋晴れはエネルギーを解放させるよね。