「音質」
ワビスケがピンクの花びらをつけて、サンシュウの蕾がでて、チューリップが土からにょっこり出てきて、春が始まりましたよっと告げているようで嬉しい。うちに梅の木がないのが残念。日差しも、風も、冬の感じから春の感じに変化しているのに、コロナ問題やロシアウクライナ問題がその春がやってくるワクワク感の袂を引っ張る風評のような感じで、微妙な空気感が漂う春前。
先週「領土問題」を書いて、その後を振り返ってみた。
ダイニングテーブルの隅っこにiMacが置かれてからそこが夜の居場所になって、テレビを見ながらモニターみたりしているうちに、初期のAppleTVがあるのを思いだして息子の住む家から連れ戻し設置すると、あらためてミラーリングが面白いことに気が付いた。なのでAppleTVを会社の打ち合わせ室に持ち込んで、社員やお客さんのiphoneやipadを大きなモニター画面で共有すると、コミュニケーションの質が向上し、シェーアしあうというオープンハートな雰囲気になるのがちょっと嬉しい。
で、AppleTV4Kの第一世代の中古が8000円台で売られていたので、手に入れてリビングのテレビに設置した。今まで、SpotifyはiphoneからそのSONYのTVに飛ばしていた。そのTVには、中音域を豊かにするため真空管アンプと小型スピーカーを繋ぎ、元々TVについているスピーカーで高音と低音を補って、同時に鳴らすセッティングにしていた。オーディオマニアのオーディオルームの音響からすると足元にも及ばないが、リビングで気軽にフツウに音楽が聴けて我慢出来るレベルの音質で、ま、これで良しとするか、みたいな感覚だった。
AirPlayなど使ったことなかったが、iPhoneやimacからそのシステムが付いたAppleTV4KにAirPlayしてみると、あれっ、Apple Musicのほうが「音質」が良さそうに感じた。そうか「ロスレス」というのは、圧縮して配信された音楽をCD音質の音に復元する技術なのか。CD音質に対してロスレスなのね。それに空間オーディオ、Dolby Atmosで聴くとより違いを感じ、音が空間認知されてとっても心地良い。
マイルスの「カインド・オブ・ブルー」の「So What」をSpotifyのそれと、Apple Musicのロスレスのそれと、空間オーディオのそれとをイヤホンとこのTVオーディオシステムで聴き比べてみた。Spotifyはなんかパッションがある感じでエエ雰囲気だが、Apple Musicのロスレスで聴くとディテールが伝わり繊細な感じで低音の輪郭がよりハッキリして聴きやすい。空間オーディオになるとそのうえ音に囲まれているような心地良さすら感じる。
って、書いてみたものの、ブラインドテストすると自信ないかも。と気弱になるぐらい、微妙でもあるが、イヤホンの品質やオーディオ装置によっては、より違いを感じるとおもう。今までSpotifyの音ってなんかフィルターがかかってごまかされていたような、そんなちょっと批判的なコメントが心のうちから発露して、それでネットで調べてみると、最近ニールヤングがSpotifyから撤退したという記事に遭遇した。音質が悪いのも理由のひとつらしい。確かにワタシのSpotifyのMyLibraryを調べると、ニールヤングのアルバムが消えていた。
このニールヤングの勢いに便乗して、SpotifyやめてApple Musicに変わるかも。とその場にいた奥方と長男妻に伝えると、一斉にイヤでーす。ダメでーす。と猛反発を食らう。家族会員として皆の分をワタシが払っていた。確かにSpotifyのMyLibraryとか便利で、ワタシもCD買うのを止めてSpotifyに支払って、充分我慢出来るレベルだとおもっていたが、「ロスレス」に遭遇するとディテールがあって疲れない音質の感じがするのだ。気のせいなのか。
最近 HomePodmini を2個手に入れて、4スピーカーにしてみた。こんな小さいのに素材感も音質も上質。でも個人的にはメインスピーカーにする気にはなれないが、AppleTVにある「大陸横断バイクの旅」をこの4スピーカーのシステムで視聴すると旅に出たくなった。「ドライブマイウェイ」もひとりで視聴した。音を楽しみたかったが皮肉にもラストシーンの手話で無音になる時間帯が心地良かった。Netflixも音的に楽しんでみるためにAppleTVから「浅草キッド」を視聴してみた。劇場感が丁度良かったか。あっそれとマゴ達がHey Siriと叫んで音楽掛けたり世界一高い山は?と質問するようになって、ワタシがHey Siri音楽掛けてというと、ポケモンの音楽が掛かるようになった。いまワタシはSiriにポケモン好きのシニア世代のオトコだとおもわれているのだ。
ディテールのある家が「家質」に関わるように、AppleとAmazonとSpotifyによる「音質」のせめぎ合いが面白い。