白い気分。

冬期オリンピックの白ぽい週。さまざまなドラマが展開されてやっぱり面白い。オリンピックのスポンサー的権力の強い開催が必要かどうかの議論も理解出来るし、もはやど派手で趣向を凝らした開会式より厳粛で儀式的な小さな開会式で良さそうにおもうし、施設に費やすお金が都市にとってムダなお金の使い方だという意見もそうだな。とおもうものの、「人類史上最高難度のルティーン」というコトバを聞くと、身体の極限の可能性を追求するスポーツの特別な祭典として、やっぱりワクワクしてしまう。

日本人のメダルを取った人も取れなかった人も、ギラギラした闘争心むき出しや悔しさが噴出する態度でなく、なんだかやさしい言葉遣いと心のありように、エエなぁとおもうし、死力を尽くした敗者の美しさも感じたりした。ドレッドヘヤーに穏やかな語り口の組み合わせが現代的な感じがし、あの夏の東京オリンピックで「真夏の大冒険」も印象的なコトバだったが、それぞれがそれぞれなりに真冬の大冒険に挑戦している姿に感動しているような気がした。

そういえば、確か小学生の頃に開催された札幌オリンピックの「日の丸飛行隊」というコトバに象徴されるスキージャンプ競技で、日本人がメダルを独占する姿を見たあと、同級生達と一緒に、かつて祖父母が寝ていた座敷の畳に布団を敷いて、その布団の上に向かってあのジャンプ姿勢をしながらスキージャンプごっこで飛行隊気分になって遊んだのを想い出した。祖父母も両親も亡くなり、その座敷は私たちの寝室とクローゼットにリフォームしたが、何かの瞬間に、この場所で、スキージャンプごっこやプロレスごっこをした姿がふっとよぎる時がある。オリンピックは子供心に何かしらのインパクトを残すのものだな。

木村工務店内は、相変わらずオミクロン株の家庭内からの陽性者や濃厚接触者発生で、社内的には混沌としている状況があって、この週末は3連休とする社員がほとんどだった。ワタシも土曜日は、ひとりスキーに行く。今年3回目。そういえば、長男家族がこの三連休を利用してキャンプに行くと、回りのほとんどが、ひとりキャンプのオトコたちばかりで、子供の走り回る声が響いて、気を使ったわ!といっていた。ワタシは、コロナ禍の影響で、昨年から、ひとりスキーにいくようになった。それまで家族とか友達とか社員協力会社の仲間達とか、とにかく数人でしかスキーに行ったことがなかったが、高速道路の発達と、車に搭載されているレベル1か2程度の自動運転機能のお陰で高速道路での緊張感と疲労感が半分以下に減少した。4駆スタッドレスの安心感もある。

早朝起きて車を運転し、朝8時過ぎからぶっ続けで4時間ちょっと滑り続けて、午後1時頃には滑るのを止めて着替え、おにぎりやパンを軽く食べながら車で帰宅すると夕方5時前には到着し、家でゆっっくり風呂入って、ゆったり食事をするっていう、どうみてもシニアなパターンだな。スキー場のあのザワザワした食堂でお昼の休憩がてらビールを飲んでしまうと問題ありだし、落ち着かないあの雰囲気と密集も避けたい状況もあって、それに自転車に乗るようになってから、ひとりの持続的な時間感覚を楽しめるようになったのが大きいし、シニア料金がガツガツ感を和らげているようにおもう。

2月10日金曜日が今年の初午で、最も運気が上がる日だという風習に従って、会社のお稲荷さんに祭礼するのが、伝統的な木村工務店ルーティンで、協力会社の精親会メンバーと飲んだり食べたりするのが通年だったが、今年はオンライン開催とした。とにかく白い気分が漂う週だった…..。