2021仕事始め

1月6日が、木村工務店の仕事始めで、伝統的にそうで、ま、あまり深く考えることもなく引き継いできた。この日は、社員だけでなく、大工さんや手伝いさんや協力会社の精親会のメンバーも集まって、地元の清見原神社に参拝し、その後、新年会をするのが慣わしだったが、流石にこのコロナ禍、飲んだり食べたりするのは問題有りで、迷いもなく、新年会は中止することになった。

ただ、新年交礼会まで、中止するのどうか。それは少々迷った。「親しき仲にも礼儀あり」なんていう言葉があるように、やっぱり、新年だけは、正装して、きっちりと挨拶し合うのが、心も改まり気分が良い。普段の挨拶より、お正月効果で、よりピュアーな潤滑油が満ち溢れるような感じがするわけで、幸にも、加工場という大空間があり、50人ほどなら、間隔を開けて座ることで「密」も避けられる。ということで、清見原神社参拝と加工場での交礼会だけは実施することにした。

毎年、清見原神社参拝前に、社員だけで、3階の会議室で、新年の挨拶を兼ねた朝の集会をし、それぞれが年頭所感を語り、お正月の過ごし方を分かち合って、2021年の仕事を始めとする。毎年ワタシは、社員や大工さんや協力会社の方々の前で語るための「ネタ」のひとつとして、新建ハウジングという、工務店向けの専門誌の住宅産業大予想を参考にするのだけれど、2021年は「不易流行」「スモールエクセレント工務店」なんていう言葉が印象的だった。

確かに、「不易流行」というコトバによれば、断熱気密の高性能住宅というトレンドには率先して追従し性能値の高い住宅を造りながらも、工務店として伝統的な建築としての「きっちり」として「スピーディー」な「ものづくり」を継承していくことが、今こそ大切なんだろう。コロナ禍になって、ステイホームとして、家で過ごす時間が長くなり、家に居心地の良さを求め、そこにお金を費やそうという人も増えてきたように思う。「スモールエクセレント工務店」というコトバによると、小さい工務店だからこそ、お客様の要望を細やかに反映することが可能で、それゆえに、木造で、高性能で、自然素材を使った、ウチとソトが繋がる半屋外空間もあって、在宅勤務ができるような小さな居場所がある、そんなクオリティーの高い住宅を、親切丁寧に造る努力を継続していくことが、小さな工務店としての持続可能性に繋がるのだという。ま、社内的には、工務店としての設計力と施工力を精進する。というありきたりのコトバに帰着してしまうのだけれど、そんなこんなの言葉を交えながらの2021年頭所感となった。

 
 

そうそう、1月5日は、孫たちを含めた家族で、スキーをし、恐竜を見て、カニを食べるという、盛りだくさんでちょっとハードなイベントでお正月休暇最後の休日を締めくくり、一気に仕事モードに切り替える事にした。今日の日曜日は、10日戎の「戎っさん」で、大阪の商売人は、商売繁盛を願って笹を買うことで、福を呼び込もうとするのが慣わしで、こんな、あれやこれやの新年の「イノリ」を通して、2021年の木村工務店の仕事が本格的に始まった。