「特別な夏」の終わり
今日の日曜日で、「特別な夏」が終わろうとしている。それにしても今日も暑い。しかも猛烈に暑い。そうそう、旅行中、空のブルーが特別に綺麗な青い夏だったようにおもう。空の空気に影響をあたえる何かがあったのだろうか。コロナの影響で人が動かなくなり、工場の稼働が減って、より綺麗な「青空」になったのか…..
以前より予約していた、徳島県上勝町のゼロ・ウェイストアクションホテル「HOTEL WHY」に、長男家族と次男も含めた家族全員で宿泊する。コロナ第二波で、キャンセルする方が良さそうな気分でもあったが、田舎のホテルなので。いやいや、田舎に帰って、おじいちゃんおばあちゃんにコロナを移さないように。なんて帰省に対するご通達もあるので、どうしたらよいのか、GoToキャンペーンと帰省とコロナ解釈で、躊躇と迷いに翻弄されてしまうが、車でGoToトラベルを体験してみると、ホテルの従業員以外と接触することがほとんどなく、意外とコロナ対応しているホテルは安全のような気がする。
それより、移動中のサービスエリアとか道の駅の方が、接触率が高い。ほぼ全員がマスク姿のサービスエリアは、異様な光景でもあるが、車から降りて、マスクして、を繰り返すものの、帰りのサービスエリアでは、ついついマスクを忘れて、その浮いているワタシの姿に、我に返り、自責の念さえ感じる。いまや、これが、新しい日常なのだから、世の中の価値観の大転換は凄い。
上勝町は、2003年に自治体として日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を行ない、ごみ収集をせずに生ごみなどは各家庭で堆肥化、瓶や缶は住民が「ごみステーション」に持ち寄って分別しリサイクルしている。ゼロ・ウェイストとは、無駄、浪費、ごみをなくすという意味です。出てきた廃棄物をどう処理するかではなく、そもそもごみを生み出さないようにしようという考え方です。上勝町に「ごみ収集車」はありません。町民は自家用車で町内唯一のゴミステーションまで持ち込みます。手間はかかりますが、ゴミステーションは年末年始以外休まないので、どんなごみも自分の都合のいい時に出せるというメリットもあります。
チェックアウトの際には、宿泊中にでたワタシたちのゴミを、その「ごみステーション」で、それぞれ分別体験する。ペットボトルのラベルとキャップを外し、それぞれ別々のカゴに入れる。ペットボトル。ラベル。キャップ。それぞれの最終処分地や回収金額が明記されている。ワタシ、恥ずかしながら、こんなふうに3分別したことがない。法定識別マークを意識して見たのも、はじめて。なるほどね。生ゴミは、「バクテリア deキエーロ」なる木箱の土の中に埋めた。これも初体験で、オモシロイ。木村工務店にも造ろうかな。
早朝に上勝町の棚田を自転車でヒルクライムしてみた。坂は意外と勾配がきつい。それにしても美しい。こんな急坂の上に集落があり棚田を造る。ひな壇上の造成地の宅地はけっして美しとはいえないが、棚田が美しいのはスケール感がカワイイ大きさで不定形だからエエのだろうか。徐々に朝日が棚田にあたりだし、生命が芽吹きだす雰囲気。人の生活と自然が調和する日々の努力に心動かされるのだろう。棚田の文化がゼロ・ウェイストの文化に引き継がれているのかもしれない。
大阪のゴミ分別と最終処分はどうなっているのだろうか。と奥方に聞くと、ワタシもそれなりにやってるけど、それより朝になったらアルミ缶だけ素早く回収する自転車に乗ったおっちゃんも凄いで。それなりのお金になるんやね。確かに今回の宿泊で、最終処分地と金額が明確でハッキリしているコトが分別する側にとって大切なモチベーションなのだと知った。きっと工務店もゼロ・ウェイスト宣言する時代がやってくるのだろう…..。
木村工務店では、2020年「特別な夏」が終わり、8月17日から通常営業です。