「特別な夏」の始まり
夏期休暇が始まった。っといっても木村工務店では、春のコロナ自粛に応じ、5月連休を急遽4月29日から5月6日まで8連休にしたので、出勤予定だった3日間を8月のお盆休暇に割り振ることにした。
当初、例年通り今日の8月9日から8月16日までの7日間の夏休み休暇の予定だったが、それを8月9日と10日を暦通りの2連休とし、11日12日13日を出勤日にして、14日15日16日の3連休にする予定だった。というのも、工務店にとっては、職人さんが働く日数を確保すること、それは現場を稼働することが、最も大切な仕事のひとつなので、職人さんが働けなくなった5月の3日間分を8月に充当することにした。
ところが、梅雨が明けると、とっても高温な夏になり、そのうえコロナ第二波がやってきて不安感が漂う夏。確かに今年は「特別な夏」だといえる。職人さん達も、8月13日は、仕事より休みたいというのが全員の意見だった。なので、8月9日10日の2連休に、11日12日の出勤日、13日14日15日16日の4連休にすることになった。なかには、11日12日も休暇を取る社員や職人さんもいて、木村工務店にとっても、創業以来、お盆休暇としては、それぞれがバラバラな休暇状況での夏休みとなり、こんな意味でも今年は「特別な夏」になりそうだ。
その「特別な夏」の連休初日がやってきた。曇り空。とっても蒸し暑い。この特別な夏休みの過ごし方に悩む。っというか、家でクーラーかけて、ゴロゴロするのが安全で快適なのかもしれない。誰もがそうなら、家庭での夏の電気消費量が過去最大の夏になるのかどうか。結果を知りたいものだな…..。朝からスーパー銭湯に行くが、多くの人が銭湯に行くのにも勇気がいるのだろう。夏休みにしてはとっても空いている。あとは、家でゴロゴロ。夕方に、お墓参りに行くことにした。
木村工務店では、昔から、8月のお盆休暇は、5日間の連続休暇をとる習慣があって、ワタシも、働きだしてから、夏のお盆休暇が最も楽しみな休暇だった。子供が小さい頃は、ハイエースのキャンピングカーで、道東道北・東北・佐渡・能登・信州・飛騨・四万十川・阿蘇・屋久島・ 沖縄などなど、旅館に泊まるのがもったいなく、宿に到着する時間や朝食時間など、時間的に縛られるより、自由度をもとめて、キャンピングカー旅行を20年ほど続けた。このブログにもその記録が2004年頃から残っている。
子供達が成人してから、キャンピングカーは売り払い、キャンプ休暇をやめ、1週間の海外建築旅行をしたり、国内の有名なホテルや旅館にも宿泊するようになった。家をリフォームしてからのここ2年は、夏休みを家で過ごしている。温熱環境が改善され、輻射冷房で居心地が良くなったことが最大の原因なのだろう。それにワタシの父母が共に亡くなったことで、ようやくお盆にお墓参りをするようになった。それまで、ワタシたちが家を留守にするお盆休暇を両親たちがお盆を勤めてくれたのだな。なんて、最近理解出来るようになった。
で、今日は、夕方、谷町筋六万体にあるお墓に参る。かつて、大坂夏の陣で、真田幸村に追われて命からがら逃げ込んできた徳川家康を、この寺の住職が助けたとか…..。そんな伝説をお墓参りの度に想い出す。歴史感覚がちょっと麻痺する感覚が好きだ。まだまだ蒸し暑い。お墓を掃除して拝んだあと、奥方が暑いのでカレーでも食べたいという…..。カレーといえば、インデアンカレーが二人の共通認識で、それも法善寺横町近くの本店に、二十歳頃の付き合い始めたころから、たまに食べに行く。
ところが、そのインディアンカレーのあるミナミ周辺はコロナ規制なのだ。お互いにそこに行くコトに躊躇するこの感覚が「特別な夏」なんだろう。長堀通りの地下街にあるインデアンカレー店で、玉子入りを頼んで食べたのが想い出になりそうなのが摩訶不思議な夏で、「コロナとお墓参りとインデアンカレー」が「特別な夏」の始まりになった。