谷口智則ワークショップwithコロナ
久しぶりに谷口智則ワークショップを開催した日曜日。このコロナ下。クラスターが心配。なので、主催者のワタシとしては、開催を「躊躇」する気分も大いにあったが、多くのひとたちの参加申し込みがあったので、その皆さんの気持ちに後押しされて、開催するコトにした。
今回は、「劇団往来」の方々が、谷口さんのピノキオの絵本をもとに、人形劇をすることになって、うちの加工場に舞台を設置し、「生」の人形劇を開催して、その後、ワークショップで、それぞれが、ピノキオの操り人形を作り、その人形を持って、その舞台で記念撮影をする。っていうワークショップだった。
3密のなかで、主催者としても、人数制限や、座席配置など距離の確保も含めて、それなりの注意を払うものの、密集と密接は、最終的にはそれそれの判断に委ねるしかなかったが、「換気」は、建築的にできることでもあって、窓を開けた給気と、換気扇による排気と、何台もの扇風機による空気の流れをうみだすコトで、可能な限りの配慮をおこなった。経済活動の維持も含めて、それぞれがどうすれば良いのか模索する日々だとおもう。
なんだか、このコロナ下、YouTubeやテレビ画像の世界で、それなりの満足感をあじわっていたが、「生」というのか「ライブ」っていうのか、目の前に、「リアルな人間」がいて、そのパフォーマーから放出されるエネルギーのようなものを直接浴びる喜び。そんなのをあらためて実感した。
谷口さんというアーティストから放出されるエネルギー。劇団往来の演者とスタッフが放出するエネルギー。そんなのを「いまここ」で多くのひとたちと共有する喜び。ライブの世界は、映像の世界より、とっても贅沢な「出来事」なんだとおもえてきた。きっと、ライブでは、そういうパフォーマーたちのエネルギーが、より強く五感に「転写」される感じ。バーチャルとリアルを使い分ける21世紀なのだろうか。「体感」する喜びを忘れがちだったなぁ…..。
観る喜び。聴く喜び。造る喜び。共有する喜び。分かち合う喜び。そんなのが今回の谷口智則ワークショップだったのだろう。いままでのように、自ら絵を描くことで、絵を描く喜びを分かちあうのではなく、こういう喜びをプロデュースすることで、子供達に何かを伝えたかったのだとおもう。