モノほしさ

冬の青空。なのに、朝からダラダラしている日曜日の朝。昨年の12月から今年の2月の今日まで、自転車に乗ったのは、先々週の一度だけで、定期的に体を動かさないと、気が付いたら体重は2キロほど増えていた。自転車に乗るテンションが落ちている理由が3つほどあって。乗れる日が、中途半端な天候ばかりが続いて、それをはね除けて服を着替えソトに飛び出すために、心のブツクサに同調しないのがエエのだかれど、なんだか寒いとか雨降りそうとか面倒くさいとか自転車整備せなアカンなとか、あれやこれやの気分を考慮してしまうものだから、まったく、ソトに飛び出せなかった。

 

昨年の秋頃から1年間だけ、奥方とともに、スーパー銭湯のスポーツジムに入会して、室内バイクや室内ランニングをし、そのあとの、温泉、サウナ、水風呂、がとっても気持ち良く、こんなことに3時間ほど費やして、日曜日の午前中を過ごすスタイルが、ここんところのパターンで、なので、寒い冬に、自転車でソトに飛び出さなくても…..なんていう気分がはたらく。体調管理を室内バイクと室内ランニングで補うつもりでいたが、週一程度の室内トレーニングでは、体重管理の成果に結びつかないコトが、ようやく理解できて、それでも、バーチャル的スポーツ快感&サウナでトトノウと、実走的スポーツ快感&モーニングとの狭間で心揺れる日曜日の朝で、室内バイク&サウナに心動かされる日曜日の午前中だった。

そんなコトより、もっと大きな理由があるコトに、気付いてきて、それは、まったくアスリート的でないので、「道具」で気分を盛り上げないと、サステイナブルにならないのが、趣味的な世界なのだとおもうわけで。というか、「モノ」の楽しみがないと、持続可能なスポーツとして、ワタシの傍らをすり抜けていく感じがするのだ。それは、今、乗っているカーボンバイクという道具に、それなりの満足をしながら乗っているのだけれど、ただ「モノ」としての自転車を、アスリート的にタイムアップを狙たりし、細部を軽量化やチューンナップする楽しみ方は、どうも、ワタシには似合わず。

 

そうそう、昨年の秋に、ウィリエールのキタムラくんと、富山ツアーをし、そこで新作のフロントフォークがカーボンのクロモリバイクに乗させてもらうと、とってもエエ感じだった。福井の自転車ショップのオーナーで元競輪選手の方も、その新作バイクのフィレット溶接バージョンを乗っていて、どぉ、乗ってみる!と勧められて、乗ると、やっぱりエエ感じなのだ。その感覚が残っていて、欲しいなぁという「モノほしさ」が募ってきて、それが、背後霊のように取り憑いているコトに、最近ようやく気付いて。いまの自転車に乗らない気分を探しているような気がするのだ。

モノを買う事に躊躇する理由はイロイロあって、マネー量の問題が一番大きいが、手に届きそうな欲しいモノを買うマネーが全くないわけではないのだろうが、予測不能な先行きが、その消費に歯止めをかけているのが昨今で。ワタシの場合も、「快適な室内空間で過ごす」ために、リフォームに老後のお金を費やしたものだから、なんとなく、こういう趣味的なモノに消費するのに、躊躇する気持ちが芽生えるのは、現実的なマネー量の問題があるにしても、それ以上に、いまの世の中の予測不能な経済的気分が、そういう躊躇を助長しているのだともおもう。住宅取得に悩む若い世代の気分も同じなんだろう。

モノを買うのに、瞑想して心落ち着けて、ようやくそのモノを傍らに置ける勇気がでてくるような時代かもしれず、それにしても「モノつながり」で、生活が生き生きとし、愛情にも溢れたりするわけで、「家と空間」に投資するのは確かに勇気がいる時代ですが、素敵なライフスタイルをうみだすために、モノに投資し、快適な室内空間を一緒に創造してみるのは如何でしょうか。なんていうお誘い。