↑ 田中工務店の佐和田くんから画像をお借りした
鹿児島の「シンケン」さんを訪問する。建築家秋山東一さんによるメルクリン&メカノのイベントに、木村工務店の加工場までお越し頂いたシンケンの迫社長さんとのご縁で、うちの長男タカノリと共に、シンケンさんの建物を見学させて頂いた。大阪の田中工務店の田中くん、京都のツキデ工務店の築出くん、明石の大塚工務店の大塚くんを中心に、鹿児島の創建さんで、秋山設計道場を開催し、その最終日に、シンケンさんを見学する計画だったようで、3人ともメルクリン&メカノの設営と撤収を手伝ってくれたメンバーでもあって、ワタシをシンケン見学ツアーに誘ってくれたのだ。
↑ 大塚工務店の大塚くんから画像をお借りした
サコシャチョウ自ら案内して頂いた、どの家も、居心地が良い素敵な家だった。住宅展示場の中にあるモデルハウスは、ハウスメーカーと一線を画する、工務店的な手作り感のある家で、増築されたサンルームに午前中の南東の太陽光が差し込み、低い天井高の下で、ベンチと椅子に腰掛けた、サコさんとアキヤマさんとワタシの3人に、笑顔がこぼれているのが、居心地の良さを表現しているのだろう。冒頭の写真は、サコさんと一緒に、窓に腰掛け、ま正面に堂々と噴煙をたてる桜島を眺めている。下の写真は、手摺テーブルの上のアイスコーヒーとお善哉を食べながら、ベンチに腰掛け、アキヤマさんと談笑している様子だが、リビングキッチンダイニングと一体になったデッキテラスで、その向こうには里山の素敵な景色が広がっていた。
ミカンの丘と名付けられた、緑に囲まれた広大な敷地に、会社を移転して2年になるそうで、素敵な木造大型建物の中に、事務所機能とともに、暖炉のあるラウンジや、お洒落なバーかウンターがあり、そこで、ハートフルな懇親会を開いて頂いた。思い返してみると、どの家も、メーターモデュールと低い2300mm程度の階高が共通で、杉集成材あらわし。Jパネル素地の天井と床。モイスの壁と一部天井。全てがアイランドプロファイルの木製建具で、大きさも数種類に絞られていたし、内と外の繋がりを大切にするエエ開口部ばかりだった。ソーラーユニットが必ず付くことで、仕切りのないオープンな間取りでありながら、温熱環境にも優れていた。どの家も道路に対して角度が振られた配置計画と、それによってうまれる家のプロポーションと植栽とデッキが、周辺の住宅との差別化にもなっていた。
スタンダードナンバーの音楽のような、ある決まったコードを使う、安心感と安定感があり、しかも、それぞれの家に、それぞれの敷地と周辺環境と家族構成に応じた、アドリブがあって、それが豊かさを感じさせるのだろう。秋山東一さんのフォルクスハウスが、その基本コードになっているのだそうだ。「フォルクスハウスというOS」を、見事に使いこなしながら、昇華させ、持続的進化を続ける、工務店の家としての、イノベーションがあり、それが、迫社長さんの起業家として経営者としての凄さなんだろう。随所で、空間的居心地の良さの、お・も・て・な・しを演出して頂いたサコさんに、この場をかりて、あらためてお礼を申し上げておきたい。また、このご縁を創造して頂いたアキヤマさんと、この繋がりの中に招き入れてくれた、タナカくん、ツキデくん、オオツカくんにも、感謝申し上げたい。
鹿児島peach日帰り往復の、次の日は、「キムコー」の忘年会だった。がんこ寿司の副会長さんのご縁で、平野郷の蔵で、毎年、忘年会をさせて頂いて、もう何年になるのだろうか。いつもながら、皆が、飲んで食べて、笑顔でいる姿が、コスパの良い美味しい料理とこの空間のお陰でもあるのだと、隣の席のコバヤシくんと、そんな話で盛りあがった。女性社員が増えて、職人気質で男臭い雰囲気が、和んだような気もするが、いや、最近のうちの女性社員の方が、職人気質なのかもしれない…..。社員と大工さんと手伝いさんの構成の変化もあり、Reborn「再誕生」したい気分である。と挨拶をした。2次会は、久しぶりに深夜まで、加工場BARで、大工さんたちと一緒に飲んだ、令和元年木村工務店忘年会。
それにしても、「シンケン」のように、「キムコー」も、スタンダードナンバーを使って、アドリブ演奏に挑戦してみたい!と、そんな新築設計施工住宅を造りたくさせる、鹿児島の旅だった。