「お餅つき」と「住宅相談会」
「お餅つき」と「住宅相談会」が、土曜日、日曜日と連続した週末。土曜日のお昼からは、毎年恒例の「お餅つき」を開催し、沢山の方々に参加頂いて、この場をかりて、感謝の気持ちを伝えておきたいが、そうそう、日曜日の今朝、目が覚めて、お便所に行くための一歩を踏み出すと、足に身が入っていて、フニャフニャとなって、あれぇ、あっ、これぇ、昨日の、二三回、杵を振り上げて、二臼分ほど、お餅をついて、ソレだなぁ…っと気付くと、歳だなぁ…という、どちらかというと、使いたくないコトバが、脳裏から舌に振動してきて、ぐっとこらえて、声に出さずに呟いてみた日曜日の朝だった。
「お餅つき」の面白さは、チームで、力をあわせて、お餅を作るコトなんだろうが、特に、昔ながらのやり方で、お米を蒸すための竈と、お湯を沸かすための竈を使って、火を燃やし続けることが、音楽のドラムのリズムのごとく、ツインドラムとなって、エネルギーをたきつける役目をしてくれて、熱気を周囲に漂わせながら、徐々に気分が盛りあがってくるわけで、杵を振り上げて力強くお餅をつく人と、臼の中のお餅を返す役目の手際の良い所作の、二人の協働作業を通じて、ペッタンペッタンという力強い音と掛け声に刺激を受けながら、徐々に「覚醒」していくような気分。そのあと、アツアツのお餅が、台の上に置かれて、お餅を丸める、女性的な作業が、興奮した気分を鎮めてくれて、ちょっと瞑想的でもあるわけで、なんといっても、そんな、所作を通じて作られた、突きたてのお餅の美味しさは格別で、きっと、滋養強壮エナジーが、トッピングされているのだとおもう。
午後5時過ぎに、ワタシの役目として、最後のお餅を突き終わる儀式をし、参加者の皆さんを送り出し、皆で片付けを終えると、一本締めで、年始のお餅つきを終えるのだけれど、その後も数人が、囲炉裏を囲んで、2次会は続いていて、その様子を眺めながら、会社前の母屋に、ちょっと立ち寄ると、ちょうど、全豪オープン女子の決勝戦が行われている真っ最中で、しかも、第二セットのチャンピオンシップポイントを握ったところだったので、こちらも勝利した気分になってきて、囲炉裏で飲んでいる連中に、勝利の報告してあげようと、一瞬、脳裏をかすめたが、あれよあれよと、ポイントを取られて、第二セットを落とした。奥方は、もぉ、見てられへん!っと、別の番組にチャンネルを変更し、ドギマギしていた。それにしても、テニスって、とってもメンタルなスポーツだな…。
粘り強い勝利に歓喜したが、サタデーステーションでのキャスター石坂浩二が、大坂なおみさんには、沢山の、自分自信を見守るものが、ついたのですよね。みたいなコメントをしていて、そうか、自分自身を見守る沢山の存在を持つ事が、よりよく生きるコツなのか….と、大坂なおみの、場面ごとの仕草がフラッシュバックした。そういえば、今朝日曜日のインタビューでは、第二セットのチャンピオンシップポイントで、勝利する前に勝利した気分になって…。みたいなコメントをしていて、確かに、見ている人まで、そんな気分になったわけで、こういう曲面の、こんなメンタリティーって、小さな物事において、誰にでもある感覚だが、それにしてもこんなに、試合中に、自分のメンタリティーを、観客と共有しながら、気分の切り替えや、我慢強さも含めて、試合を魅せるプレーヤーって、希有だし、黒人の肉体美と日本人のメンタリティーの融合っていうのも、なんだか刺激的だなぁ…。
住宅相談会があった日曜日。午前中の、お子さん連れのご夫妻でお越しになったAさんは、生野区在住で、お子さんが幼稚園に通う前に、生駒で、新築を思い描いておられて、駅から近いところにある、ちょっと変則的な土地に興味をもって、持参頂いた資料と、グーグルのストリートビューを見ながらコミュニケーションが弾んだ。「平屋」をご希望で、それならっと、会社向かいの減築リフォームした平屋の母屋を参考にしてもらったが、昨今、平屋への憧れが、ますます増えているような気配。
お昼からのBさんは、男性ひとりでお越しになられて、昨年に、生野区で、建て替えの、狭小間口の3階建てプランと概算見積を提出していたが、その後、ハウスメーカーや工務店を回られたあと、かなりの時間が経過して、再びうちに来られて、弊社のプランが気に行っているので、こんな総予算で、出来ないでしょうか…というご相談で、後日、仕様を見つめ直して、提案し直す事になった。
夕方のCさんは、母と娘さんのお二人で来社されて、生野区の間口2軒の長屋の一階で、店舗を営業し、2階にお住まいで、家族のおひとりが足に負担ができて、店舗を通ってしか、住居にいけない間取りを、店舗を通らずに、道路から直接2階に行ける階段を取り付けることができないでしょうか…というご相談で、構造的変更の問題点が多く、費用対効果の問題点もお伝えし、後日、現地調査をし、一緒にプランを考えることになった。
土曜日のお餅つきでは、お引き渡しをした、たくさんのお施主さんにお越し頂いて、つきたてのお餅を食べながら、あれやこれやと、家の話を中心に、四方山話で盛りあがったが、日曜日の住宅相談会では、そのお餅つきでの皆さんのエネルギーのお陰を携えて、打ち合わせに臨めたので、エネルギッシュに対応出来て、「相談」というステップの楽しさを、あらためて共有できたが、実際の「ものをつくる」ステップになると、さまざまな実作業とともに、さまざまな「メンタリティー」が交錯してくるわけで、沢山の見守る存在をもつ事が、よりよいものづくりのコツなのかなぁ….なんて、もろ、テニスの影響。