ぎっくり腰

24時間テレビに、さほど興味があるわけでもないのに、テレビを付けると、なんとなく見てしまうわけで、障害をもったお子さんたちが、頑張る姿をみると、素直にジーンときて、それに最後の、スイムもバイクも走ってからの100kmランの姿をみると、凄いなぁ…ガンバレ!と心のどこかで声援を送っている私もいて、そういえば、ここ数十年全く見たこともない甲子園の高校野球も、金農フィーバーのお陰で、決勝戦最後の7回8回9回だけはテレビで見て、ボロ負けしている金農に声援を送る国民感情的な気持ちを共有している私も居たわけで、もちろん、どうせ勝つなら、ぼろ勝ちした方がエエのに…とおもっていた桐蔭に、あっぱれな感情もあって、意外と予期せぬ感情とテレビで遭遇した週だった。

そうそう、月曜日の夕刻午後7時過ぎに、会社の椅子から立ち上がろうとしたその時、腰に、猛烈な痛みが発生し、うまく歩けない状態になり、ちょうど、会社の前の自宅の道路を挟んだ真向かいにある整骨院に駆け込んで、マッサージをしてもらって、幾分落ち着いたが、翌日の火曜日の朝は、もっと状況は酷くなっていて、昼からの打ち合わせが終わった後は、自宅に戻って、ソファーの上に寝転がって、腰を休めざるおえない状況で、ちょうどその時に、高校野球甲子園決勝戦の終盤と重なり、もう既に金農のエースピッチャーは交代している場面で、ぎっくり腰で痛々しくしている私と、甲子園の痛々しさが、妙な具合でシンクロしているシチュエーションだった。

水曜日の朝、腰の局所に集中的にマッサージを受けたが、状況は改善するどころか、ますます悪化した。2.3日目がピークなんだろう。木曜日、台風の接近に伴って、唐突に、昼からの予定が2件キャンセルになった。それで、見るに見かねた奥方が、知り合いの関目にある整骨院に電話を掛けると、前日までは休暇中だったが、今日から営業が始まり、台風もあって、午後2時なら空いていると云われて、急遽、治療してもらうコトになった。人生って、何が、幸いするのか、不思議なものだ。

狭い入り口の鉄骨階段を上がった2階にパーマ屋さんの扉があり、その扉を開けると、左側に鏡と理容機器が並んでいて、その椅子の右側にカーテンのブースがあり、そこから息子さんとお父さんが出てきて、笑顔で迎えてくれた。お母さんがパーマをし、その横で、お父さんと息子さんがマッサージをするという、映画にでも出てきそうな、不思議な光景だったが、右腰の局部は、ほどほどにしか触れず、それ以外の左半身や右半身や肩を全体的にバランス良く揉みほぐしながら、1時間たっぷりのマッサージが終わった。

金曜日の朝から、地鎮祭があった。前日までは、腰を曲げられなく、礼すら出来ない状況だったが、この日の朝には、それらしく歩くことと、何度も椅子から立ち上がっても腰が悲鳴を上げない状況と、それらしく2礼2拍手1礼が出来る腰にまで回復してくれて、それはそれでとっても有り難かったが、流石に、毎回勤める鍬入れの儀式では、へっぴり腰で、不格好な鍬入れになってしまい、その姿が、社員の間の笑い話になる状況で、それでも笑いになる腰の状態にまで回復した。

土曜日になると、腰に違和感がある、という程度の状況まで回復した。それが、水曜日の朝の出来事だったが、腰のリハビリ的運動として、庭の掃除をしていた時に、孫イッケイが、じぃー!コシ、ワルイネェ!っと、どこで聴いていたのか、泣けるようなコトバを掛けてきて、アリガトウ!なんて返事をした感情が、体のどこかに滞納したのだろう。土曜日のお昼、昼食のため、会社向かいの家に戻ると、孫イッケイがやってきて、組み立て式のおもちゃ箱をテーブルの下に、がばっと広げて、遊びだした。

じぃーね、これねぇー、あのねぇーっと、こちらをチラチラ見ながら、誘い混むような仕草に、滞納していたあの時の感情が、当然の成り行きとして弾けて、クレーン車の木組みのおもちゃを作り始める私の姿があった。昼休み中に出来るはずもなく、作りはじめてみると、だんだんその気になってくるわけで、2時間ほど経過すると、孫イッケイは、プール遊びをし、私は、腰を労りながら、ひとりきりで、製作を続けているという、ま、なんとも滑稽なシチュエーションの昼下がりを過ごし、3時間ほど掛かって、ほぼ完成の時に、打ち合わせ予定のお客さんがお見えになりました!との連絡を受けて会社に戻った。そんなこんなで、模型を作れる程度まで腰が回復した土曜日だった。

今日の日曜日は、恒例の「流しそうめん」があり、とっても暑い中、想定以上に、沢山の参加者にお越し頂き、感謝です。タイミング良く、リフォームした家を、ついでに見て頂いた方々もいらして、前日の土曜日に製作したばかりのクレーン車の模型が、多くのお子さん達に、触ってもらって、妙なところで、誇らしく自慢げにしている大人げない私も居て、それほどに、腰のことを、忘れる状況が増えてきて、あともう一歩ですが、ぎくり腰って、怖いですねぇ….。