ハマユウ

梅雨が終わり、夏の始まりを宣言するかのように、木村家の玄関前のハマユウが開花した。蒸し暑い日が続く火曜日。昨年の暮れから療養中だった、谷岡大工の訃報が届く。癌の治療中に奥さんを伴って会社に訪問してくれたのは、ついこの間のような気がした。あの日、会社の応接間で、会話をしたあと、帰り際に、木村家のリフォーム中の工事現場に立ち寄って、若い大工のダイちゃんの腰ベルトが、床に、置いてあり、それをおもむろに手に取って、腰に巻き付けて、この重さがエエんやぁ。この重さがっ。と嬉しそうに腰に巻き付けた姿が、とっても印象的だった。その時の光景と笑顔が、一瞬、フラッシュバックした。

お通夜には、社員や大工の全員と元社員の4人が参列した。お通夜のあと、別席を設けて頂いたので、皆で、飲みながら、谷岡大工の思い出を語り合った。現場での掃除と、整理整頓が、いき届いた棟梁だった。いろいろなお施主さんから、タニオカさんタニオカさんと慕わられて、お施主さんに喜んで頂ける仕事をする大工さんだった。これまでの木村工務店の現場での大工工事への感謝とともに、ご冥福をお祈りしたい。

土曜日。関西大学の江川教授が、文部科学大臣賞を受賞し、その講演会と祝賀会が、関西大学梅田キャンパスであった。木造設計製図の講師として、お手伝いさせて頂いているのは、江川さんが、以前、現代計画研究所の所長だった時に、設計された、丹波篠山の今田町の住宅を、うちで施工したご縁からで、その後、目神山の集会室を設計されて、うちで施工することになり、そのお陰で、目神山での施工の機会が増えて、まさか、その後、エガワさんが、関大の教授になり、私が、そのお手伝いをするなど、まったく想定すらできない当時の状況だった。ごく最近は、江川研究室出身のハヤカワくんが、うちの社員になるなど、さまざまな建築的ご縁への感謝とともに、ますますのご活躍をお祈り申し上げたい。「隙間をデザインする」というのが印象的な講演だった。

そういえば、土曜日の午前中は、蒸し暑いなか、木村家の床材と天井材の吉野檜を製材納入してくれた坂本林業のサカモトさんが、京都のツキデさんと浜松のイシノマキさんの工務店仲間を連れて、木村家に遊びに来てくれて、あれやこれやと、建築談義をした。そうそう、先月も、サカモトさんが、ちょっと設計の人を連れて遊びに行きますわっといって、連れて来られたのが、飛騨高山のオークビレッジのウエノさんだったりし、ちょっと驚きながら、やっぱり建築談義をしたが、工務店のひとたちが共有できる、メンタリティーのようなものがあって、そういう、なにか、ハートに触れあえる、コミュニケーションが好きだなぁ…..。

海の記念日は、かつては、丹沢の堀山の家で過ごすのが定番だったが、ここ数年は、しまなみ海道の生口島の輪空さんで過ごすのが定番になってきて、背後では、ベルギーとイングランドの三位決定戦が白熱していたり、ツールドフランスのシーズンでもあり、ま、とっても暑い日々だが、木村家のハマユウの開花と共に、しまなみ海道で、心身を癒やしてこようとおもう。

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