セッション

 

生野区のものづくり百景を担当している行政のタケダさんが、生野区で、ものづくりをしている若い人達に呼びかけて、私もパートナーとして、お手伝いしながら、「ものづくりセッション」という「遊び」を、木村工務店の加工場で催すことになって、その3回目のセッションが、昨日の土曜日だった。実際に工場を持って、ものづくりをしている人達だけでなく、デザイナーとか、デザイン学校の先生、建築家、コンサルタント、ファイナンシャルプランナー、写真家、大学教授、生野区のコミュニティーの方々、などなど、ものづくりに関わるいろんなひと30人ほどが、一緒にテーブルを囲む。

毎回3人ほどの、ものづくりをしているひとたちが、自分たちの技術をパワポイントでプレゼンし、皆さんに、どうおもいますか!この技術、この製品、どこかで使えませんか!っていう問いかけに対して、あれやこれやと、意見を言ったり、アイデアを提供したりしながら、縁側的で、曖昧で、雑な、コミュニケーションを繰り広げるのだけれど、その場で、激しく意見を戦わせるわけでもなく、結論のようなものを導き出すわけでもないが、何度か続けてみると、なんとなくのコミュニケーションが潤滑油になって、その後に、ものづくりをする人と人が結びつき、それが、それぞれにとっての、新たな、ものづくりへの挑戦のきっかけになったりし、この人とこの人が結びついて、こんなのが出来ました!なんていう報告も生まれてきて、そんなのが、ちょっと、ワクワクして、楽しい。

なんとなく、技術と技術が結びつくのだ。と考えていたが、こんなセッションというかワークショップをやってみると、小さなものづくりでは、まず、人と人が好意的な感情で結びつくことで、その人に寄り添っている技術とある人が携えている技術とが、融合しはじめたりするわけで、技術と技術を融合させるエネルギーが人と人との愛なのだ。なんていうのは、ちょっと大げさすぎるのだろうが、なんとなく、人と人とのものづくりに対する愛情関係が必要だな…..と、そんな気分にさせてくれるのが、この、ものづくりセッションの面白さなんだろう。

確かに、建築でも、設計士と、現場監督と、職人さんと、それぞれが、建築というものづくりに対する好意的な愛情関係がないと、エエ建築にはならないのと同じだな。と、それなりに、反省する。

そんなわけで、それぞれの参加者が、その後の懇親会を楽しみにしていて、うちの加工場BARで、総務のとんちゃんが中心となって、お総菜を用意して、セッション終了後、2時間ほどウダウダガヤガヤと話が続き、それが、それぞれが、ものづくりをするための好意的な気持ちを育む「場」となっているのだろう。30代の2代目3代目の若い人達も多く、その後、3次会4次会と続くようで、私も、そんな勢いに引っ張られながら、いつものように、ものづくりの工場を廃業し、BARとしてリノベーションして、営業している秘密基地ソケットで、延々と話が続くのが、いつものことになってしまい、4次会組と再び合流したりしながら、深夜明け方近くまで、話題が続いた。

 

激しい雨が降った今日の日曜日は、相談会の日だったが、久しぶりに、参加者がなく、前日の「ものづくりセッション」の3次会が明け方まであったので、それはそれで、良かったような、寂しいような。ただ、土曜日に、建築予定の二組の方の、ファイナンシャル相談が、集中し、生野区の「空き家カフェ」や「ものづくりセッション」にも参加してくれている、ファイナンシャルプランナーの和田さんが、長期優良住宅やフラット35Sなど、銀行ローンの説明を含めた、個人相談を催した土曜日だった。それで、これからもファイナンシャルプランナーの和田さんによる、住宅資金に関する個人相談を、定期的に実施する予定で、住宅を建てるための資金計画で、躊躇されている方は、よろしければ、ご参加下さい。

住宅のプランニングの打ち合わせや、ファイナンシャルの相談も、いわば「セッション」とも呼べるわけで、ミュージシャンが、セッションを繰り返す中から、技術やアイデアを育むように、そんなさまざまな、「ものづくりセッション」が、いろいろな形態で、続けて行ければとおもう。