命を引き継ぐ。

寒い週が続く。近所のおじさんのお通夜があって参列する。読経が終わったあと、お坊さんの長い話があった。こんなに長い話は珍しかった。「息を引き取る」という、もともとの語源は「命を引き継ぐ」ということだ。という解説から始まった。残された者たちが、息を引き継ぐ。命をつないでいくこと、なのだそうだ。亡くなられた方の良いところを引き継いでいくことだ。という。なるほど。亡くなった父や母や祖父や祖母を思い浮かべてみた。

浄土真宗は3回焼香なのだそうだ。その3回は、とん(貪)、じん(贐)、ち(痴)という三毒を焼香によって焼き尽くすというお話が続いた。ひとつまみした香を3回に分けて「とん」という「欲」と「じん」という「怒り」と「ち」という「愚痴」の三つを焼き尽くしてから、御霊前に挨拶をするのだそうだ。なるほど。

帰り際に、一緒に参列していた、近所の散髪屋さんのおっちゃんと挨拶を交わすと、ブルーノートのバッチのネクタイピンを嬉しそうに見せられて、私に、JAZZ聴いてるぅ!と問いかけてきたので、JAZZ聴いてるでぇ!と応える。わしも、いつも聴いてるでぇ!と応じてきた時、一緒に横にいた、その隣に住んでいるおじさんが、そういえば、いつも、音楽聞こえとるな!と間の手を入れてきた。そしたら、散髪屋のおっちゃんが、音、五月蠅い?大丈夫!と心配そうに応じると、大丈夫やで!それより、わしのハーモニカの音ダイジョブか!と聞き返すので、そういうたら、最近ハーモニカの練習する音、聞こえてるなぁ。3年ほど前からハーモニカ習って、慰問に行って、吹いたりしているねん。と会話が続いた。

密集市街地というか、長屋街というか、隣接して住むひとたちの、気を使いながら、共生していく、作法のようなものを垣間見て、微笑んだが、そうそう、最近というより、昨年のはじめ頃から、「AWA」という音楽サイトに月額を支払って登録し、iPhoneから、テレビなどにキャスティングしたりしながら、音楽を聴いている。今となっては懐かしい音楽になってしまった曲をアルバム単位で、気軽に聴けるのがとっても便利。それにPlayListをつくって曲を組み合わせられるのも便利だが、いろいろな人が作製したPlayListが公開されていて、それを共有できて、聴けるのが、面白かったりする。

そういえば、iPhone6をiPhoneXに交換したのも今週のこと。ホームボタンを無くすことで、こんな進化をするのかと、小さな衝撃を受けた。画面が、iPhoneの大きさいっぱいになって、側面のステンレスフレームなど、微妙にデザインも進化している。何よりも、うちの奥方が持つ、iPhone plusより大きさはずいぶん小さいが、表示画面の大きさはほとんど同じで、奥方は悔しそうだった。それに、この冬になって、指がカサカサで、ほとんど機能してくれない指紋認証が、顔認証に進化して、とっても便利。携帯電話という、この、手持ちが出来る、限られた大きさのなかで、さまざまなデザイン性や使い勝手の可能性など、進化の余地はまだまだあるのだな。と勉強になる。「家」こそ進化させる余地がいっぱいあるのだろう。

本日は、住宅相談会の日曜日。午前中のAさんは、奈良で中古住宅を購入し、リフォーム予定のご家族で、お子さん連れでお見えになった。第三者による、ホームインスペクションの資料があって、これからの時代は、中古住宅を取引するときは、第三者によるホームインスペクションが必須になってくる時代なのだろう。その資料と弊社のスタッフによる実地調査を踏まえて、リフォームの見積を作製するのが、ミスや勘違いを少なくし、良い家づくりになる大切なプロセスだとおもう。

午後からのBさんは、うちの長男のタカノリが、中学生の時に、一緒にキャンプに行った、ご家族の娘さんで、結婚し、子供が誕生し、神戸で土地を購入して新築予定だという。こういう時に、私のことを想い出してくれたのが、とっても嬉しい。事前にインタビューシートに記載して頂き、購入候補の土地の資料とグーグルストリートビューで現地を確認して、打ち合わせ用のたたき台案を作成し、打ち合わせに望んだ。娘さんのお父さんも一緒にお見えになって、昔話で盛り上がり、打ち合わせの3分の1をそんな時間で費やしたのが、娘さんご夫妻には、申し訳なかったか…..。

午後からのCさんは、吹田で購入予定だった土地を躊躇しておられたが、今年、決断し、購入された。以前に、たたき台のプランを提案していたが、あらためて、購入を決断すると、家づくりに対する本気度が増してくるので、プランに対する迷い度も増してくる訳で、そんな、お客さんの想いと迷いの感覚を調整する打ち合わせだったのだろう。あれやこれやと即興でプランを作成しながら、次回の打ち合わせで、あらためてプランを提案することになった。

それにしても、昨年は、家づくりに対する「躊躇」が、とっても目立った年で、弊社にとっては、ここ20年でも珍しい年だったが、私など、生まれ育った環境も含めて、根っからの、家好きだが、家にお金をかけるライフスタイル、家づくりを愛するライフスタイルは、それはそれで、とっても楽しいスタイルだとおもうのだが…..。

命を引き継ぐように、音楽を引き継ぐ、モノを引き継ぐ、家を引き継ぐ、ライフスタイルを引き継ぐ、土地を引き継ぐ、なんてことを感じた週末だった。

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