お餅つきの不思議


土曜日。「お餅つき」を催す。昨年は、お餅つきの数日前にインフルエンザにかかって、それで、当日は、寝室のベットからSkypeで参加するという、社員の皆さんに、大変なご迷惑をお掛けしたお餅つきだったが、今年は、元気に参加できて、最初のお餅の、つき始めと、最後のお餅の、つき終わりを担当し、たったそれだけでも、足腰の筋肉に、疲労感があり、あらためて、お餅つきってエエ運動やな。と感じた年始めのお餅つきだった。

予想以上に、小さなお子様連れのご家族を中心に、沢山の方々に、お越し頂いて、この場をかりて、お礼を申し上げたい。

昔ながらのやり方で、お餅をつくのには、竈に火をくべて、餅米を蒸す担当者と、お湯を沸かす担当者が必要で、その火が延々とくべ続けられることで、まるでドラムの音のように、活力が会場にみなぎって、もちろん老若男女沢山の参加者に、お餅をついてもらうのだけれど、そのお餅をつく、ペッタンペッタンという音が、トランペットのように鳴り響き、そのつく人を応援する掛け声が、バックコーラスとして、会場にこだまして、そんな音も魅力的だが、お餅を返す担当者も大切で、もっとも技術のいる役割だったりする。

   

そのつきたてのお餅を丸めるために、沢山の人達が、テーブルを取り囲んで、お餅を丸めるのも楽しく、案外、お餅をまるめるために、お餅を適当な大きさに切りそろえるのが大変で、お餅をつくという男性的作業と、お餅をまるめるという女性的作業が、相混じるのが、お餅つきというイベントの面白さであり、それに、その場で、そのつきたてのお餅を食べながら、わいわいがやがやコミュニケーションできるのが、面倒な作業を、魅力的な「コト」に変容してくれる、お餅つきの不思議なのだろう。

 
 

お餅つきという協働作業による活気が、皆の元気を産み出し、皆に元気を与え、そういう出来事から生まれるお餅に、活力のエネルギーが満ちているのだろうが、ま、そんなエネルギーに誘われたのか、退社した元社員とその家族の3組みが、遊びに来てくれて、久しぶりに会うと、そんなのが、とっても嬉くおもえた、今年のお餅つきだった。

今朝の日曜日の朝。週に一度は運動をしないと微妙な体調になるので、前日はお餅つき疲れで、早々に寝たこともあって、午前7時過ぎから、モーニングを食べがてら、葡萄坂をヒルクライムする。朝練と称する自転車乗りの若い人達7、8人に、軽やかにペダルを回しながら、おはようございます!という爽やかなコトバを残して追い越こされ、ちょっと羨ましくおもいつつ、おはようございます!というコトバを返すのが、清清しい冬の青空の朝だった。

 

そのあと、昼前に、奥方とスーパー銭湯に行く。それが、先日、NHKスペシャルのタモリと山中教授が出演している、人体神秘の巨大ネットワー第3集「骨」で、骨が若々しさを保つメッセージを発信し伝達しているという話がとっても面白く、特に自転車に乗っていても、心肺能力や筋力は高まっても、椅子に座っているのと同じなので、骨に刺激がいかなくて、老化するらしい。歩行の方が良くって、なんでも、ジャンプで、「踵」に振動が伝わると骨の若返り物質がメッセージを伝えるらしい。それで、そのスーパー銭湯に、歩行浴というのがあって、いままで、一度も利用したことがなく、興味もなかったのに、そそくさと踵に振動を与えながら何周か歩行浴をしてみると、そのとっても単純な「私」の行動に、ちょっと苦笑いが込み上げてきたが、そんな、人体の不思議とか、お餅つきの不思議とか、そんなのを体感した一週間だった。