玄関本棚の製作
コトバノイエのカトウさんからの要望があって、玄関に、まず、メインの本棚を設置したい。という考えのようで、こんなスケッチをもらった。
それで、棚板をどう造ろうか。期間が終了すれば、壊せることを念頭にするものの、やはり、「木」を使って、それもどこかの倉庫の片隅で眠っているような木材や、「これあげるわ」と言われるような、半端になったり、余ったりした「木」で造ろう。と考えた。
その製作は、誰がするのか、それは、やっぱり、工務店的に、大工さんに依頼するのが、妥当なところだろう。そうであれば、プロに頼むのであれば、「木組み」として、組み合わせる技術を使いたい。ノコや金槌や電動ドライバーは、わりと、一般的に誰でも使えるが、ノミやカンナは、プロでしか、そう易々とは、使えない。そのノミを使うのであれば、相欠ぎという技術が、わりと簡単で、エエのだろう。
丁度、手が空いた、大工のノブヤマさんに依頼する。柱材は杉の半端もんで、適当な材料を岡房商店さんから貰う。棚板の板材は、米栂の暑さ35mmほどの板で、反ったり、捻れたりしているので、長年、岡房商店の倉庫の中で眠ったままの材料を、岡房商店のシンイチさんが、「それやったら、こんなやつ、ありますわ」といって、倉庫から引っ張り出して、調達してくれた。流石、木材コーディネータ。
木取りと手加工
木取りを決め、それを、大工のノブヤマさんが、手加工をする。柱に、ノミで、切り込みを空けたあと、さて、棚板をどうしようか?
「社長、こんな、ひねくり反った板でエエんですか。これやったら、表面をカンナでキレイにしようとしたら、益々、薄くなってしまうので、サンダー掛けをして、小口もザラッとした感じでエエとおもいます」と、問いかけられた。まま、一緒に確認し、そうだな。と、お互いに合意する。「これで、十分。こんなんで、エエんとちゃうか」と、いうノリ。
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yabetatsuyaSep 30, 12:00pm via Web
げ、プロだ。RT @kimuko_3 木村家本舗の本棚を製作中。まずは、木取りと加工。http://plixi.com/p/47884881
取り付け金物
既存の柱に、棚板を支える柱を取り付けるのをどうするかと考えると、木のダボかな。と考えていたら、こんな金物を一カ所だけ取り付けたら、大丈夫ですわ。とノブヤマさんが、アドバイスしてくれた。それで、棚板受けの柱に座彫りをして、金物を取り付け、既存の柱にはビスを一本取り付けて、その金物に引っかけることで、棚と棚柱が、前に転倒しようとするのを、引っ張って支える。棚板解体後は、そのビス穴に、ダボでも入れることにした。
まずは、柱の取り付け開始。
会社の加工場から木村家本舗へは、20秒もかからない。玄関まで、材料を手で担いで持ってきて、まず、玄関の床板を養生して、さぁ、柱の取り付け開始。両端の2本を建てて、位置を決めてから、真ん中の柱の欠き込みの位置を微調整するために糸を張って、位置だしをし、真ん中の柱の長さを切り落として、3本柱の欠き込みの水平高さを合わす。
いよいよ棚板の取り付け開始
棚板に反ったり、捻ったりという「癖」があって、なかなか、スパッと板の欠き込み穴と柱の欠き込み穴が合わない。いわゆる、相欠ぎが、キレイにいかないので、会社の加工場に戻って、切欠き辺りの一部を少々、いや、かなりきつく、叩いて、強制した。人間社会での人の癖も、こんな感じかね。
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yabetatsuyaSep 30, 3:21pm via Web
げ、相欠きやし・・。岡房の焼印つきか?RT @kimuko_3 木村家本舗の本棚。組み立て作業中。岡房商店さんから、倉庫に眠っていた材料を提供してもらう。反りや捻りが、有りまくりだが、それも味。 http://plixi.com/p/47905919
2段目以降の棚板の取り付け
なんとか、完成した本棚
完成した棚には、微妙な、反りや捻りがあって、棚板の線が、ピシッと通っている訳ではない。ビシッとした棚板は、ほんとうに気持ちがエエのだが、素材の持っている癖を生かすのであれば、その癖を「味」として捉え、プロが造るヘタウマ的感覚で、素材感のある本棚としよう。まぁ、そうなり得たかどうかは別として・・・・。
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kotobanoie: 第一弾10月3日に参ります。待ってろよ暴れ板本棚。@kimuko_3 木村家本舗の玄関本棚が完成。「本」を待ちわびる、反りや捻りのある「棚」たち。 http://plixi.com/p/479108766:42pm, Sep 30 from Web
いよいよ、本の搬入が始まります・・・・・。